「0 SIM」にMNP!毎月500MB未満なら0円だが注意が必要!
「0 SIM」という格安SIMはご存知ですか?
知っている方の中には「0 SIM」にMNP(携帯乗り換え)を考えている方もいるのではないでしょうか。
そんな方に、今回は「0 SIM」にMNP(携帯乗り換え)したときのメリットとデメリットをお話していきます。
「0 SIM」とは、So-net(ソニーネットワークコミュニケーションズ㈱)が運営するMVNO「nuro mobile」のサービスプランの1つ。データ通信量が毎月500MB未満なら0円というデータ専用プランがあるなど、2016年にサービスが開始された当時は注目されていました。
しかし「0 SIM」には注意が必要な点がいつくかあるのです。
ここからは「0 SIM」のサービス内容および料金体系のご紹介と、MNP(携帯乗り換え)する際の注意点をご紹介します。
1.nuro mobile「0 SIM」のサービス内容&料金プラン
「0 SIM」はプロバイターとしてお馴染みの「So-net」が運営している「nuro mobile」のサービスの一つです。
(出典:nuro mobile 「0 SIM」)
nuro mobileはドコモ回線とソフトバンク回線を借りてサービスを提供しています。
「0 SIM」の特徴は冒頭でもご紹介した通り、データ専用プランで月間通信量500MB未満は月額0円。
500MBを超えると以降100MBごとに100円が加算され、2GB以上利用した場合は1,600円定額で上限5GBまでデータ通信が利用できます。支払いイメージは以下の通り。
(出典:nuro mobile 「0 SIM」)
また、データ専用プランの他に「データ+SMSプラン」、「データ+音声プラン」と、2つのプランがあり、合わせて3つのプランから選択可能。いずれのプランも特徴は、
- データ通信量は5GBまでが上限
- 500MBを超えると100円が加算
- 2GB以上は定額
というようになります。
また、初期費用として、
- 登録事務手数料:3,000円
- SIMカード準備料:394円
合わせて3,394円(税別)が必要になります。
それでは3つの料金プランを確認していきましょう。
(税別額) | データ専用プラン | データ+SMSプラン | データ+音声プラン |
月間通信総量 | 5GB | 5GB | 5GB |
月額料金 | 0~499MB:0円 500~2,047MB:1,500円 2,048MB~:1,600円 |
0~499MB:150円 500~2,047MB:1,650円 2,048MB~:1,750円 |
0~499MB:700円 500~2,047MB:2,200円 2,048MB:2,300円 |
SMS | - | ◯ | ◯ |
音声通話 | - | - | ◯ |
最低利用期間 | なし | なし | あり |
チャージ料 | 100MB:500円 500MB:2,100円 1GB:3,800円 |
注意することとして、「データ+音声プラン」では最低利用期間内に解約すると利用期間に応じて最低利用期間内解約金を請求されます。
また「データ専用プラン」と「データ+SMSプラン」は開通手続きしたあと3ヶ月連続でデータ通信を行わないと自動的に解約になります。
以上、料金プランをご紹介しましたが、毎月データ通信が500MB未満ならデータ通信プランで0円、音声プランでも700円と格安SIMの中では破格の料金設定になっています。さらに数ある格安SIMの中でも、月額0円というサービス自体この「0 SIM」しか存在しません。
2.2GB以上利用するなら他の格安SIMの方がおすすめ
「0 SIM」のサービス内容をご覧いただきましたが、毎月500MBまでの利用ならデータ専用プランが0円で利用できます。
しかし、あくまで「500M未満」が限定であることは忘れてはいけません。
前項でご覧いただいた通り2GB以上データ通信を行えば定額になり上限は5GBまでです。
そこで上限の5GB近くまで利用する場合、他の格安SIMの料金プランの方が安くなるため「0 SIM」を利用するメリットはなくなります。
実際にどれくらいの違いがあるのか、比較のために主な格安SIMの料金プランを見ていきましょう。
ご紹介するMVNOでも、
- 登録事務手数料:3,000円
- SIMカード準備料:394円
合わせて3,394円(税別)の初期費用は必要になります。
楽天モバイル
(税別額) | 通話SIM (ドコモ回線・au回線) |
050データSIM(SMSあり) (ドコモ回線・au回線) |
データSIM(SMSなし) (ドコモ回線) |
ベーシックパック | 1,250円 | 645円 | 525円 |
3.1GBプラン | 1,600円 | 1,020円 | 900円 |
5GBプラン | 2,150円 | 1,570円 | 1,450円 |
10GBプラン | 2,960円 | 2,380円 | 2,260円 |
20GBプラン | 4,750円 | 4,170円 | 4,050円 |
30GBプラン | 6,150円 | 5,520円 | 5,450円 |
OCN モバイルONE(ドコモ回線)
(税別額) | 通話対応SIM | SMS対応SIM | データ通信専用SIM |
110MB/日 | 1,600円 | 1,020円 | 900円 |
170MB/日 | 2,080円 | 1,500円 | 1,380円 |
3GB/月 | 1,800円 | 1,220円 | 1,100円 |
6GB/月 | 2,150円 | 2,570円 | 1,450円 |
10GB/月 | 3,000円 | 2,420円 | 2,300円 |
20GB/月 | 4,850円 | 4,270円 | 4,150円 |
30GB/月 | 6,750円 | 6,170円 | 6,050円 |
500kbps(15GB/月) | 2,500円 | 1,920円 | 1,800円 |
LINEモバイル(ドコモ回線・ソフトバンク回線)
コミュニケーションフリープラン
(税別額) | 通話対応SIM | データSIM(SMS付き) |
3GB | 1,690円 | 1,100円 |
5GB | 2,220円 | 1,640円 |
7GB | 1,880円 | 2,300円 |
10GB | 3,220円 | 2,640円 |
LINEモバイルはLINE/Twitter/Facebook/InstagramといったSNSがデータフリーで利用できます。
「0 SIM」での2GB~5GBまでの利用では、
- データ専用プラン:1,600円
- データ+SMSプラン:1,750円
- データ+音声プラン:2,300円
以上の月額料金が必要になります。
そこで3社の5GBプラン(OCN モバイルONEは6GB)と比較すると「0 SIM」の方が100円~150円高い結果となります。そのため2GB以上利用する方は「0 SIM」を利用するメリットはないといえるのです。
つまり「0 SIM」はあくまで500MB未満までの利用なら格安でお得ということです。
3.「0 SIM」は通信速度が遅い!ただし今は改善傾向
「0 SIM」を提供するnuro mobileの通信速度は、
- 下り(ダウンロード)最大速度:300Mbps
- 上り(アップロード)最大速度:50Mbps
となっていますが、あくまで理論値なので実際にこれらの最大速度が出るわけではありません。
また「0 SIM」では上限の5GBを超えて速度制限がかかった場合、制限時速度は上下最大200kbpsになります。
基本的にnuro mobileなどの格安SIMを提供するMVNOは、ドコモ、au、ソフトバンクの大手キャリアから通信回線を借りてサービスを提供しているため、大手キャリアよりも通信回線が遅いというデメリットを持っています。
中でも「0 SIM」はサービス開始当初「通信速度がとにかく遅い!」といった口コミ情報がTwitterを中心に飛び交っていたようです。しかし現在では、そういった苦情を受けて通信速度はサービス開始当初よりも改善傾向にあります。
どれくらいの通信速度があるのか知りたい方は『格安SIMのHTTPS通信速度 (リアルタイム)』こちらのサイトを閲覧してみましょう。
「0 SIM」も、
『0SIMの通信速度 (リアルタイム)』
こちらでリアルタイムの通信速度が確認できます。
そのページを開くと「通信速度(HTTPS速度)」の測定値が公開されており、「0 SIM」は格安SIM全体の平均値よりも通信速度は確かに遅いです。しかし全く使いものにならないというレベルではないと感じます。
そこで「0 SIM」でデータ通信する際はWi-Fiの利用をおすすめします。
Wi-Fiを利用すればデータ量を消費することなく安定したデータ通信ができるので、格安SIM全般にいえますが特に「0 SIM」ではWi-Fiは必需品といえます。
4.まとめ
「0 SIM(ゼロシム)」という名前だけでも0円のSIMだと分かりますよね。
データ専用プランで月のデータ通信量が500MB未満なら月額は0円で利用できます。
ただし、あくまで「500MB未満」が前提。
500MBを超えると100MBごとに100円が加算され2GBを超えると月額定額になります。そのため2GB以上のデータ通信を利用する場合は、「0 SIM」を利用するメリットは薄いといえます。
また、通信速度に関してもまったく使い物ものにならない程ではありませんが、格安SIM全体の平均値よりも通信速度は遅いです。「0 SIM」を利用するならWi-Fiが必要不可欠になります。
「0 SIM」は魅力的なサービスですが、利用環境を考慮してMNP(携帯乗り換え)するのか考えましょう。